1E42EF3C-91D2-43A9-9D06-D4A390A7A84F

ネタバレ有り概要

橋場恭也はシノアキと結婚し真貴という子供を儲ける。

シノアキは絵を描かなくなっており、貫之は実家の病院の事務員となりさゆりと結婚。

ナナコは歌ってはいるがオリジナルではなく以前のような覇気もないことで再生数は少ない。

河瀬川は昔のような向上心の塊のようなトゲトゲしさがなく、恭也と同じゲーム会社で責任に押しつぶされようとしている。

恭也だけが中堅ゲーム会社でバリバリ働いてる世界。

彼はこの世界の自分のポジションに安心しつつ3人の未来を奪ったことに負い目を感じていた。

だが、3人の才能を潰したと思っていたゲームをきっかけに頑張って有名イラストレーターになった斎川美乃梨に出会う。

彼は救われたと同時に何をすべきだったのかも気付く。

「ものを作りたかった」ことに気付く。

みんなで悩んで、傷ついて、絶望しながらも作り上げる。

以前のような独りよがりな制作じゃなくてみんなでつくる。

彼は3巻の終わりに戻る。

まだ学生だった時代に。

 

 

感想

第一部完というか、シノアキルート完?

なんせ今まで読んできたラノベじゃ味わえない感覚が体験できてるから。

タイムリープによる時間移動がエロゲの分岐みたいで新鮮だったと感じた人は私だけじゃないはず。

前巻からぶつ切りで未来にお話も飛ばされて違う作品を読んでるような感じだったが、最後まで読むことでサブタイトルの「いってらっしゃい」や物語の繋がりを確認できた。

恭也の懺悔回というんだろうか、ひたすら後悔という言葉を背負ってたが、一人のイラストレーターに出会い彼が救われたことは本当に良かった。

今までは彼自身のリメイクだったが、次巻からは「ぼくたちのリメイク」が本当の意味で始まるのだろう。

ソシャゲ開発の描写が大半を占めていたがエグイエグイ。

開発側の視点なんてわからないし、どれだけ大変なことなのか想像もできないが、ものを作ることの大変さは伝わってきた。

誰が悪いとかではなく、人間なんだから欲を出すのは当たり前。

社長なんだから利益優先なのは当然だが、技術者との乖離というんだろうか。

これはいつの時代も変わらないしお互いに歩み寄っていかないと理解は得られないなと感じた。

現状罫子のタイムリープ的なものはおまけで彼女はそういった便利屋だと認識してる。(それ以上の何かがあったらもちろんうれしい)

そういうことの考察以上に話の内容、登場人物の気持ち、すべてが面白く、悲しく、わくわくする。

量産型のような薄っぺらいものじゃなくてこの人が書くからこその面白さが味わえるので次巻も楽しみにしてる。

 

未来の加瀬川の言葉より

世の中にはね、無駄なことなんかひとつだってないのよ、きっと